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大腸の病気(大腸がん・大腸ポリ-プ・腸炎・潰瘍性大腸炎・過敏性腸症候群・急性虫垂炎)

大腸は胃、小腸から流れてきた食べ物から水分を吸収して適切な便を作る臓器です。長さは約1.5~2mほどあり、伸縮したり拡張したりします。年齢や性別で長さや固定の具合に違いがあります。病気で腸の通過に問題があり、便やガスが貯まるとお腹が張ったり、キューッと痛んだりします。

大腸がん

大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するもの(デノボ)があります。日本人ではS状結腸と 直腸にがんができやすいといわれています。

赤肉(牛、豚)や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージな ど)の摂取、飲酒、喫煙により大腸がんの発生する危険性が高まります。体脂肪の過多、腹部の肥満、高身長といった身体的特徴 をもつ人で、大腸がんを発生する危険性が高いといわれています。 また、家族の病歴との関わりもあるとされています。特に家族性大腸腺腫症やリンチ症候群の家系では、近親者に大腸がんの発生が多くみられます。癌の死因では肺がんに次いで2位となっています。 早期がんではほとんど症状はありませんが進行するとお腹の痛み、改善しない便秘、血便、お腹の張り、便が細くなる、残便感、貧血症状などがあります。

大腸癌は比較的治りやすい癌で、きちんとした治療を受ければ早期癌では90%、進行癌でもリンパ節転移がなければ80%近い治癒率があるとされています。早期癌の中には開腹手術をせず、内視鏡的切除で治せるものもあり、手術の場合も体に負担の少ない腹腔鏡下手術で治せることが多いのが現状です。早期発見、早期治療が大切ですので、便潜血反応による大腸癌検診は進んで受け、検査で陽性(要精密検査)になった場合は、必ず大腸内視鏡検査や大腸3次元大腸検査などを受けてください。川越胃腸病院での統計では検診で陽性であった方の約5~7%に大腸癌が発見されています。

また便潜血反応検査は本来、消化管の出血を調べる検査ですので、癌があれば必ず陽性になるというわけではありません。逆に言えば、検査で陰性であれば癌ではない、と言うわけではありません(進行癌の約10%は便潜血検査陰性であるという報告があります)。検査で陰性でも、症状がある方は早めに受診して下さい。

大腸ポリ-プ

高齢化すると大腸ポリープの発生が多くなるという報告があり、高齢化の進んだ我が国では年々増加傾向にあります。大腸ポリ-プは過形成ポリープ、炎症性ポリープ、腺腫などがあり多くは良性ですが、中には癌化するものがあり注意が必要です。特に2 cmを超える隆起型のポリ-プや平坦型のポリープでは癌化率が高く、切除が必要です。また隆起型の小さなポリープでも腺腫ではなるべく早期に切除した方がよいと思われます。

腸炎

腸管内に炎症がおこり、その結果、下痢や腹痛を生じる病気を総称して腸炎と呼んでいます。

一般に急性腸炎と言われているものは、細菌またはウイルスが口から入り、腸管粘膜へ感染し、炎症をおこすことによっておこる感染性腸炎と、それ以外の非感染性腸炎に分けられます。細菌性腸炎として有名なものは、赤痢菌や大腸菌O-157、コレラ菌などです。また、食中毒の原因としてサルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌、カンピロバクター菌、ブドウ球菌なども知られています。ウイルス性腸炎としては、ノロウイルスとロタウイルスが有名です。特に冬場のノロウイルスは伝染性が強く集団発生が多く注意が必要です。 非感染性腸炎には、抗生物質などの薬剤の不適切な投与によるものや、癌の治療のために行う放射線照射によるものなどがあります。特定の食物によるアレルギー(乳糖不耐症)や、アルコールの暴飲などによっておこる下痢も非感染性腸炎に分類されています。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜の広い範囲にびらんや潰瘍ができる病気で、大腸の炎症性疾患のなかで最も重要な病気の一つです。欧米人に多い病気とされていますが、日本でも最近増加傾向にあり、2010年現在で患者総数は10万人を越えています。 特徴的な症状は、下痢が慢性的に続くことで(1か月以上)、ひどい時には下血や腹痛を伴うこともあります。原因として遺伝的要因と食生活などが複雑に絡み合って発病するものと考えられています。膝など全身の関節に痛みがくる関節リウマチと同じように、自己免疫疾患の一つではないかという意見もあります。

診断には大腸内視鏡検査が必要で、この検査で診断がつくことが比較的多いのですが、診断の一助として組織の一部を採取して病理検査を行います。

治療はまず薬物療法ですが、治療によって症状が消失したり(緩解)、そうかと思うと、再び症状が悪化したり(再燃)し、完全治癒することは稀で、難病指定疾患となっています。現在のところ、潰瘍性大腸炎を根本的に治す薬はありませんが、腸の炎症を効果的に抑え、緩解の期間を少しでも長く維持できるように、根気強く治療を続ける必要があります。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、不安や精神的ストレスなど、いわば脳で処理すべき問題が原因で、胃腸に異常な働きが起こり、様々な症状を引き起こす病気です。

症状は頑固な便秘、仕事が出来ない程の下痢、便秘と下痢を交互に繰り返すなどと一様ではありません。便秘や下痢の他には、ガスがたまる、吐き気、嘔吐、疲労感、頭痛、発汗、動悸などの症状を訴える人もいます。腸の検査を行っても異常所見が指摘できないのが普通です。診断がなかなか難しいためローマ基準という診断基準も存在します。

治療は便秘や下痢などの消化器症状を取り除く薬物療法が基本ですが、何よりも、根本的な原因となる不安や精神的ストレスを取り除くことが大事です。また、少しでも、症状が改善するように、偏った食事や暴飲暴食を止め、バランス良く食事をとるなど食生活に気を配ったり、なるべく過労を避け、軽い運動やスポーツを実行するなど規則正しい生活を心がけることが大切です。また男性の下痢型の方には新薬(イリボー)が出現し、その恩恵に浴してしています。しかしながらそれ以外の方にはまだこれといった薬が出現していないのが現状です。

急性虫垂炎

俗に「盲腸」と言われている疾患です。症状が軽い時は、抗生物質などの点滴で経過をみて治癒することもありますが、穿孔したり腹膜炎を併発しているなど、明らかに進行している状態と判断されれば手術が必要です。典型的な症状は右下腹部の痛みですが、まず心窩部(みぞおち)や臍(へそ)の回りの痛みや違和感で始まり、しだいに右下腹部へと腹痛が移り、嘔吐や発熱を伴ってくるのが一般的です。そのため、発症まもなく来院された方は「胃が痛い」と言われることが多いです。幼児からお年寄りまで、どの年代でも発症します。お年寄りの方は症状や検査結果が緩徐で発見が遅れることが多く、重症化しないよう注意が必要です。通常は腹腔鏡下での虫垂切除術が行われています。

 

 

 

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